仮想化ソフトウェア『VirtualBox』とは何か?
仮想化ソフトウェアとは、現在動作しているコンピューター上で、複数のコンピューターを仮想的に動作させる技術です。仮想的に動作しているコンピューターのことを仮想環境と呼ぶこともあります。
数多くの仮想化ソフトウェアが存在しますが、VirtualBoxはOracle社が開発・公開しているオープンソースの仮想環境構築ソフトウェアです。
仮想環境を構築するメリット・デメリット
仮想環境を構築するメリットはいくつかあります
サーバーを用いた実験がしやすい
追加でパソコンを購入する必要がないため、サーバー構築のためのノウハウが学ぶためのハードルが低くなります。試せることが増えるので、遊びとしても勉強としても役に立ちます。
ウイルス感染の影響を減らせる
怪しいページを開くときに、廃棄しやすい仮想環境を使うことで、ウイルスに感染した場合でも、仮想環境を削除するだけで済みます。加えて、サーバー構築の実験でミスを起こし、OSが破損した場合でも、仮想環境を再構築するだけで済みます。ミスの影響範囲を減らせるという意味で有用です。
仮想環境を構築するにあたって、デメリットも存在します。
複数の仮想環境を同時に起動する場合、PCの性能が重要
CPU性能はもちろんですが、特に重要になるのはメモリ(RAM)容量です。仮想環境を1つ構築するには、おおよそ2GBのメモリは最低限必要です。仮想環境で処理の重い動作をさせるならば、メモリ容量はさらに必要になります。最近のPCはメモリを16GB搭載することが当たり前になっているので、この点は問題ないかもしれません。
動作は基本的に遅い
PCのソフトウェアで仮想環境を構築しているシステムの場合、ソフトウェアでの余計な処理が間に挟まるため、PCの性能を最大限に引き出すことができません。
VirtualBOXを利用する理由
無料のソフトウェアである
お金をかけずに、サーバーやネットワークの勉強を、実技も交えつつできるのが良いです。
仮想環境の管理がシンプル
VirtualBoxでは、仮想環境の新規作成・起動・複製などの基本操作は、すべてクリック数回のマウス操作で行うことができます。できることが少ないとも言えなくはないですが、勉強最中に困ったことは一切無いです。
私の活用法
サーバーやPCが複数台欲しい時
例えば、『複数のパソコンから同じシステムに同じユーザー名でログインしている時の動作はどのようになるかを確認したい』ということがあったとします。そういう時、パソコンを複数台準備するのではなく、仮想環境を複数台分準備するほうが、準備に必要な時間が少なくなります。また、パソコンが必要なくなった時には、仮想環境を削除することができます。
ネット記事で紹介されているOSを試すとき
『ネット記事で紹介されているOSが便利そうだけど、実際のところどうなのか確かめてみたい…』というときに、すぐに試すことができるのは、仮想環境の便利なところです。
どうしてもLinux系システムが必要な時
サーバー用のソフトウェアにはLinux系システムでしか動作しないものもあります。そういったときには、普段使いしているWindows上に、仮想環境を1つ新規作成することで、Windowsへの変更を少なくしたままサーバーとして運用することができるようになります。
結論
仮想環境を使って、サーバーを作ったり、ネットワークについて学ぶのは楽しい。
だから、みんなもやろう。
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