最近windows11の代用として、UbuntuなどのLinux系OSが少しずつ利用率を伸ばしています。そんなLinux分野でついに、Windowsを名乗るOSが出現しました。それこそWubuntu、別名「Windows Ubuntu」です。この記事では、Wubuntuをしていこうと思います。
Wubuntuとは?
公式の説明
Wubuntu、別名「Windows Ubuntu」はMicrosoft Windowsのすべての機能を継承するOSです。TPM、セキュアブート、またその他のハードウェア要件は必要ありません。Ubuntuをベースとして開発され、高速で安全で効率的なシステムです。またWubuntuではMicrosoft Windows及びAndroidアプリを実行することもできます。
Wubuntuの特徴は以下のとおりです。
- Windowsアプリとの互換性
改善されたWine互換レイヤーを使用して、exeファイル、msiファイルを実行できます。 - Microsoftのエコシステム
Microsoft標準のEdge、Teams、 Skype、PowerShell、Codeなどの組み込みアプリを利用可能です。 - 安全で非常に高速
ウイルスやクラッシュの心配はもうありません。
また、USD$35を支払い、professional keyを取得することで、さらに使える機能が増えます。
- コントロールパネル
Microsoft Windows 11と同じコントロールパネルが使えるようになります。 - システムプロパティ
Windowsのファイル共有システム(Active Directory)に簡単にアクセスができるようになります。 - Androidアプリのサポート
Wubuntu上でAndroidアプリを動作させることが可能になります。 - アカウントのサポート
Microsoftアカウント、Googleアカウントのフルサポートが受けられます。
2つのエディション
WubuntuにはPlasma版とCinnamon版の二種類があります。違いを表にまとめました。
Plasma版 | Cinnamon版 | |
デスクトップ環境 | KDE Plasma | Cinnamon Desktop |
UIのベース | Windows 11 | Windows 10 |
推奨動作環境 | CPU:2GHz2コア以上 メモリ:4GB ストレージ:SSD25GB以上 | CPU:2GHz1コア以上 メモリ:2GB ストレージ:SSD25GB以上 |
最低動作環境はもう少し下がりますが、公式の推奨動作環境は表のとおりです。詳しい内容は、公式ダウンロードページを確認してください。
実際に使ってみる
インストールした環境
VirtualBoxで作成した仮想環境にPlasma版をインストールしました。
作成した環境は以下のとおりです。
- i7-9700プロセッサー2コア
- メモリ4096MB(=4GB)
- ストレージ50GB
検証したソフト
正直なところLinux系にソフトの代替の選択肢が増えすぎて、Windowsでしか使えないソフト類はほとんどないわけですが…。
私が今使っているソフトでLinuxに代替ソフトがないのは次の3つでした。
- Jwcad
仕事で図面を書くときに使います。
AutoCAD製品と違いフリーソフトなので、零細の私にとってはありがたいソフトです。 - Aviutl(ゆっくりムービーメーカー4)
趣味で動画編集をするときに使います。
主に使っているのはゆっくりムービーメーカー4の方ですが、最終調整や単純な字幕入れならAviutlを使うので、両方とも動作確認したいです。 - NoxPlayer
Androidエミュレータで、放置系のゲームを複数起動して眺めるときに使います。
今回は無料版で検証したので無理でしたが、NoxPlayerを使わずにAndroidアプリを起動するのもいずれ試したいですね。
検証結果
- Jwcad
使えないです。
ソフト自体は起動するし、線を引いたり消したりは問題なくできます。しかし、メニューを切り替えるたびに線の描画範囲が真っ黒に塗りつぶされます。画面の拡大・縮小をして描画範囲を更新すれば見ることはできます。しかし、メニューの切り替えを頻繁に行うCADソフトでこれは厳しいものがあります。 - Aviutl
使え…る?
動画の読み込み、倍速・カット編集、字幕入れを試してみましたが、どれも不具合なく使えました。もっと大きなプロジェクトを読み込む場合はどうなるか分からないですが、そんな作業はこの仮想環境ではできないので断念。
検証した範囲では実用可能でした。 - NoxPlayer
インストールはできたが、エミュレータは起動しないため使えない。
メモリが足りないのかとも考えたましたが、メモリ使用量が1GB 以上残った状態でエラーが発生するので、そういうことではなさそう。
いずれ実機にWubuntuをインストールして再検証してみたい。
結論
今の私の手持ちのパソコンの状況を考えると、今すぐに導入するメリットはないという結論になりました。しかし、いずれ来るMicrosoft Windows 10のサポート終了に合わせて、LinuxのようなフリーOSに移行することも選択肢のうちのひとつかもしれません。
追記
Windows10のサポート終了が決定されたので移行先を検討しました。以下の記事では移行先として3つの選択肢を挙げています。ぜひ参考にしてください!
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