レビュー・感想

ChatGPTを使い始めてから1年の振り返り

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OpenAIからChatGPTが無料で公開されるようになってから、だいたい一年になります。性能の高い新APIのGPT-3.5-turboが公開されたのが2023年3月2日らしいので、この記事のちょうど1年前ですね。時の流れは速い気もするし、あの衝撃からまだ1年前後しか経っていないのか?と疑いたくもなります。ChatGPTがリリースされて、私の生活はどうなったのか?また、ChatGPTだけでなく、生成AIを取り巻く環境がどうなったのか?を改めて振り返ろうと思います。

アウトプットの増加

最近、文章を自分で書くことよりも、アイデアや考えをアウトプットすることに時間を割くようになりました。これは社会人として働くようになったことが大きな要因だと思います。社会人としては、情報を整理したり、提案したり、説明したりするスキルが重要になってきます。そのため、文章を美しくすることよりも、内容を充実させることに力を入れるようになりました。

文章を美しくすることは、AIにお任せすることが多くなりました。AIは文法や表現の誤りを自動的に修正してくれるだけでなく、文章の流れや構成も最適化してくれます。私はAIのおかげで、文章作成の効率が上がりましたし、サイトの更新もしやすくなりました。(ただし、更新頻度が上がったわけではありません)

しかし、AIに頼りすぎるというデメリットもあります。私は自分で文章を書く能力が低下していると感じています。AIに任せることで、自分の言葉で表現することや、自分の意見を主張することが苦手になっているかもしれません。AIは便利なツールですが、それに頼り切ってしまうのは危険だと思います。

そういう風に「AIに頼り切ってしまうのは危険!良くない!」と言いながらも、今回のこの記事もAIに作成してもらっています。私はダメな人間です。

生成AIのオープン化

まず、オープンな文章生成モデルやソフトウェアが増えたことは、AI技術の発展と普及に寄与しました。個人や小規模な組織でも、高品質な文章を生成できるようになり、様々な用途で活用できる可能性が広がっています。また、オープンなモデルを改良したり、新たなモデルを開発したりすることで、AI技術のイノベーションも促進されました。

次に、利用目的に合致した言語モデルを利用できるようになったことは、文章生成AIの精度と多様性を高めました。今までは、汎用的な言語モデルを使っていた場合、特定の分野やジャンルに適した文章を生成するのは難しかったかもしれません。しかし、オープンなモデルをカスタマイズしたり、ファインチューニングしたりすることで、より目的に沿った文章を生成できるようになりました。例えば、小説や詩、エッセイなどの創作文や、ニュースやレポートなどの報道文、専門的な知識が必要なメンタリングなどです。

最後に、画像生成AIに関連したツールも爆増したことは、一方では驚異的な技術の進歩を示すものだと思いますが、他方では倫理的な問題や社会的な影響も考慮しなければならないと改めて感じます。ディープフェイクの問題はその典型的な例ですが、画像生成AIを悪用することで、人権やプライバシーの侵害や虚偽情報の拡散などの深刻な問題が生じています。そのため、画像生成AIのオープン化に伴って、適切な規制や監視も必要だと思います。しかし、法律による規制や使い手のモラルの教育は、生成AIの発展速度に対して追いついていないのが現状です。

私自身はLM StudioをRTX3060Ti搭載PCにインストールして使っていますが、オープンなモデルを自前のPCで動作させても十分満足できるレベルの文章を生成できます。ChatGPTに課金していましたが、今はそれもやめています。オープン化された生成AIは私にとって非常に便利で有益ですが、同時にその責任も自覚しています。

APIを利用したツールの爆増

APIを利用したツールが急速に増えました。動画の文字起こし、Webサイトの要約、自動執筆ツール、プログラミング補佐ツールなど、様々な分野で活用されています。これらのツールは、人間の作業を効率化したり、創造性を刺激したりする効果があります。

私が最も驚いたのは、「ChatDev」というツールです。これは、GPT同士に会話させることで生成物のクオリティを向上できるというコンセプトのソフトウェア開発ツールです。GPT同士が会話することで、互いにフィードバックを与えたり、改善案を提案したりすることができるということが、GPT利用の研究でわかりました。これは、人間の開発者にとって非常に喜ばしい発見です。

「ChatDev」は、APIを利用してGPTを呼び出し、開発者が指定した要件や目的に沿って会話させることで、コードやドキュメントなどの生成物を作成します。生成物は、開発者が確認や修正を行うことができます。また、「ChatDev」は、GPT同士の会話ログを保存し、開発者が参照や学習に利用できます。

「ChatDev」は、APIを利用したツールの中でも画期的なものだと思います。GPT同士が協調動作できるということは、人工知能が人間と同じようにコミュニケーションや協力ができるということを示します。これは、ソフトウェア開発の世界だけでなく、社会全体にも大きな影響を与える可能性があります。

GPTs Storeが発表&リリース

私がChatGPT Plusを解約してから1か月も経たないうちに、GPTs Storeが公開されました。GPTs Storeは、OpenAIのGPTをベースにしたAIをカスタマイズして公開・利用できるプラットフォームです。

GPTsの関連ツールを使うことで、様々な分野や用途に合わせてChatGPTを作成・学習させることができます。例えば、文章生成や画像生成、音声合成や音楽作成などのクリエイティブなAIや、チャットボットや検索エンジン、翻訳や要約などのコミュニケーションや情報処理に関するAIなどがあります。今までのChatGPTでは、無難な回答に落ち着く場合が多かったです。しかし、GPTsを使ってChatGPTをカスタマイズすることで、これまで以上に専門性の高い回答を返してくれるチャットボットを作成できるようになりました。

また、GPTs Storeでは、作成したAIを他のユーザーに公開・販売することもできます。これにより、AIの開発者は自分の作品に対して収益を得ることができるだけでなく、他のユーザーからのフィードバックや評価を受けることでAIの品質や価値を高めることができます。

一方、AIの利用者は、自分のニーズに合ったAIを簡単に見つけて利用することができます。また、気に入ったAIを購入することで、そのAIの開発者をサポートすることもできます。

私は以前、ChatGPTに課金していましたが、ほかの選択肢が増えてきたので解約しました。しかし、GPTs Storeでは、自分好みにカスタマイズしたチャットボットを公開したり、他のユーザーが作成したチャットボットを試したりすることができます。また、ファインチューニングを行いやすくするためのツールも一緒に準備されています。これはとても魅力的だと思います。

もしかしたら、ChatGPT Plusに再加入するかもしれません。でも、すぐに再加入するとOpenAIに負けた気がするので、もうしばらく様子をみることに決めています。

まとめ

私の生活の変化としては「アウトプットの増加」の一言にすべてまとめられています。
このままの調子でいけばあと1年くらいは生成AIを利用した新サービスがリリースされると思います。
その後、生成AIが使える分野と人間が必要な分野がはっきりしてくると思います。

楽しみですね。

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